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印刷やデザイン、アドビ製アプリやスクリプトなど、雑多な技術ブログ

業務にAdobe Fireflyを使い始めています

転職してまもなく2か月という時期ですが、職場は佳境を迎えていて、出展する展示会の準備でてんやわんやしています。 そんな中、Fireflyをはじめとしたアドビの生成AIツールにけっこう助けられた場面があったので紹介します。

成功例

Firefly:チラシの背景を生成

3つのバラバラのチラシの内容を、一つのA4版2つ折りの冊子にまとめたいという話が来ました。
商品数の都合で、表1にあたるオモテ表紙にも商品を掲載しなくてはならず、ちょっとした帯っぽいサイズの背景画像が欲しくなりました。

Adobe Fireflyでプロンプト背景 抽象 四角形を入れ、テーマ「コンセプトアート」、カラー「寒色」として画像を生成。
できあがったものがこちら。

Fireflyで生成した「背景 抽象 四角形」の画像

こんな感じでシンプルな背景が生成できるので、とても重宝しています。
テーマやカラーの設定を変えると、またガラッと雰囲気の違う画像が生成されるので、イメージに近いものがそこそこの精度で生成できます。あとは煮るなり焼くなりいい感じに使いましょう。

Illustrator:商品サンプル用のグラフィックを作成

展示会に出展する、コースターというかミニ色紙みたいなサイズのデザインサンプルを10パターンくらい用意しなきゃ〜となり、デザイナーさんに聞いたらベクターデータとして扱いたいとのこと。
なのでIllustratorのベクター生成を使って、取り急ぎ10パターン作ったのがこれです。

テイストの問題でいくつか作り直したものもあるんですが、とっさにこんなパターンが作れたので、デザイナーさんから「錬金術師」と呼ばれました😆

失敗例

一方で、Fireflyではあまりうまくいかなかったものもありました。言葉で明確に言い表せない、指示する情報が抽象的で曖昧、複数の意味に取れる、といったケースはたいていうまくいかない印象です。

うまく伝わらない日本語的な名詞

プロンプト:テーブルの上に置かれた写真アルバム

不可解な写真アルバムが錬成された

アルバムの表紙に写真がはめ込まれていて、なんぞこれ? って感じです。AI側と言葉でしかやりとりできないので、言葉だけでうまく伝わらない名詞は避けたほうがよさそう。

言語圏・文化圏の違いによるイメージの齟齬

シンプルな部屋 写真の幅いっぱいの白い四角いコーヒーテーブル 薄い色の柄のない壁紙 テーブル以外の家具なしってプロンプトで生成しても高確率で柄のある壁紙が生成されます。

要するに壁「紙」

という言葉から、暗にウィリアム・モリスのもののような、柄の入ったものが想起されるんだと思います。プロンプトの壁紙を単にとしてあげると、無地の壁が生成できました。

シンプルな言葉をシンプルに組み合わせたほうがうまくいくかも

というわけで、日々こんな感じで楽しくFireflyと悪戦苦闘しています👍